すごい人です。
昨日NHKで京都(だったかな?)の美容師さんを紹介していました。
その方は発達障害のお子さんの髪を切ってくれるということで
遠くからもお店に足を運んでくるお客さまもいるそうです。
普通の美容師さんだったんですが、
「髪の切り方の講習をしてほしい」という依頼があり請け負いましたが
その中に発達障害のお子さんがいて、バリカンの音でパニック状態に陥ってしまったという
経験があるそうです。
その出来事に衝撃を受けて発達障害とはどういうものなのか勉強をして
お店にも様々な工夫をして、今ではたくさんのお子さんを受け入れているそうです。
「音に敏感な子」は、まずどんな音がするのかを聞かせてあげる。
「見通しが立たないと不安になる子」には、次に何をするのか
イラストが描かれたカードで示してあげる などなど。
髪を切るのがイヤなのではなくて、他の不安要素が邪魔をしてその結果髪を切らせてくれないので、
その不安要素を解消してあげることでパニックにならずにすむのだそうです。
一緒に来ていたお母さんたちも「こんな風に切らせてくれるなんて初めて!」と喜んでいました。
すかさず、「写真を撮っておいてくださいね。そして家に帰って褒めてあげてくださいね」と
お子さんの髪を切りながらアドバイスしていました。
自分は髪を切ることだけが仕事だと思っていたけど
そうではなく安心して過ごしてもらうことも大事なことなんだと。
発達障害のお子さんと触れ合うことで自分の成長にも繋がっているとおっしゃっていました。
私もほんのわずかですが、子どもと関わる仕事をしていた時、
発達障害の女の子と過ごすことがありました。
お子さんによって何が好きなのか、どうやったら落ち着いて過ごせるのかは様々です。
たったこれだけのことなのに、ここまでパニックになる?と思ってしまうこともありました。
基準を一般的なことに当てはめてしまうと、彼女のことは何一つ理解できないし
「なんで?どうして?」だけが渦巻き、イライラしてしまいがちです。
でも一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、理解できることも増えてきて
信頼関係も築けていけた様な気がしました。私の独りよがりかもしれませんが…。
この美容師さんはNPOを立ち上げ、今では賛同してくれている美容店が
全国に60店舗もあるそうです。
「髪が伸びたから切る」という行為一つとっても
普通の日常が大変な一大イベントとなる人がいるということを、
もっともっと理解しなくてはいけないなと感じました。
そしてこの美容師さんの優しさに触れ、心を揺さぶれらました。
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